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Xreal Airをワイヤレス接続できる「Xreal Beam」を試す

VRより手軽

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Xreal(旧Nreal)が7月下旬に発売予定のXreal Beam。発表会の際に少しだけ体験していたのですが、もう少しちゃんと体験したかったので、Xreal Airと一緒にレビュー用に借りてみました。

ARグラス「Xreal Air」

Xreal Airについて簡単に説明しておくと、サングラス型のARグラス。片眼1920×1080ピクセルのOLEDディスプレイを備えており、視野角は対角約46度。最大201インチの巨大バーチャルシアターを実現するとしています。

この「最大◯◯インチ」という表現、この手のARグラスでは共通の謳い文句ではありますが、視野の問題があるのでそこまで巨大には見えません。

インチ数的なイメージからは、映画館の最前列で巨大なスクリーンを見上げるような印象がありますが、実際のところは映画館の最後尾でスクリーンを見ている、あるいは1mほど離れたところからみる30インチディスプレイくらいの見え方です。

▲おおよそこんな感じの見え方

サングラスのように透けているので、装着したまま周囲も確認できます(若干暗くなります)。そのため、明るい場所では映像も透けてしまい見にくくなるので、オプションのカバーを装着すれば、周りが見えなくなり映像に集中することも可能です。

なお、視度調整の機能はないので、眼鏡ユーザーはコンタクトを利用するか、付属の視力矯正レンズフレームに度付きレンズを入れて使用する必要があります。眼鏡によっては上から装着できますが、やはり装着感は劣ります。

このXreal Air、基本的な使い方としてはUSBケーブルでの有線接続。スマートフォンやPCと接続して使います。

バッテリーは接続した機器から供給されるので、たとえばスマートフォンに接続するとスマートフォンのバッテリー消費が大きくなります。

▲Galaxy Z Fold 4を接続するとDexが利用できます

無線接続に対応、バッテリーを搭載したXreal Beam

そんなバッテリーの問題を解消しつつ、接続の自由度がアップしたのがXreal Beamです。

4870mAhのバッテリーを搭載しており、Xreal Airを接続して3.5時間の利用が可能。Xreal Airとは有線接続ですが、スマートフォンやPCなどとはワイヤレス接続も可能です。

PCやスマートフォンからはワイヤレスディスプレイとして認識されるので、Windows 11であれば「Bluetoothとデバイス」で「デバイスの追加から」追加可能。スマートフォンの場合も、Galaxyであれば「Smart View」から追加できます。

また、Xreal Airとの接続用とは別にUSB-Cポートがもう1つあり、ここにスマートフォンやPCを有線接続することも可能です。また、Nintendo Switchを接続するとドック不要でTVモードで利用できます。

そして、単にワイヤレス接続できるだけではなく、Beamを利用すると見え方に関して、2つの選択肢が追加されます。

通常、Xreal Airの見え方は、顔の向きに追従してディスプレイも一緒に移動します。眼鏡に落書きした絵が顔の向きに追従するのと同じです。

Beamを利用するとこれ(Beam上では「ブレ補正モード」という名称)に加えて、空間内でディスプレイの表示位置が固定される「3DoFモード」、視界の四隅に小さく表示する「サイドスクリーン」が利用可能です。各モードはBeam左側面のボタンを押すと切り替えられます。

表示も少し大きくなり、最大330インチを10m先から見ている雰囲気に。といっても、1mほど離れたところからみる30インチディスプレイという雰囲気は変わりません。

「3DoFモード」は、空間内にディスプレイ表示位置が固定されるので、横を向くとディスプレイが視界から外れます。VR表示に近いイメージです。

これを利用して、PCと接続する場合には、PCのディスプレイの横に3DoFモードでディスプレイを固定しておけば、仮想のマルチディスプレイとしても使えます。

▲こんな雰囲気で、実際のディスプレイと合わせて仮想のマルチディスプレイとして使えます

ちなみに、完全仮想でマルチディスプレイを利用できるNebula fow Windowsがまもなくリリース予定です(Mac版はすでに利用可能)。

Xreal Airを使う上で、Beamは必須ではありませんが、接続先(スマートフォンなど)のバッテリーを長持ちさせたかったり、ワイヤレスで使いたかったり(Xreal AirとBeamの接続は有線ですが)する場合には便利なのは間違いありません。