カテゴリ:News

HUAWEI P10ストレージ問題のその後。対応のためタスクフォースを設立、Mate 9はすべてUFS2.1を採用

必要以上にスペック自慢をしない、というのが自衛策の1つになりそうではあります。

𝕏

※記事の内容は執筆時点のものです。記事内のリンクからアフィリエイト報酬を得ることがあります。

大いに世間を騒がせる結果となったHUAWEIの最新フラッグシップモデル HUAWEI P10 / P10 Plusに規格が異なる3つのストレージが使用されていた問題ですが、その続報が入ってきました。

追記:どうもMate 9もUFS2.0との混在が確定的のようです。まだまだ尾を引きそう・・・

HUAWEI P10 / P10 Plusのストレージ玉石混淆問題

まず問題を整理しておくと、HUAWEI P10/P10 Plusの内部ストレージに、UFS2.1、UFS2.0、eMMC5.1という速度が異なる3つのメモリが使用されているということが発覚。これに対してHUAWEIは、「マーケティング的に1つの規格のみを採用しているとはうたっていない。(どの規格のものでも)HUAWEIの品質基準を満たしているので問題ない」という内容の声明を出していました。

これだけであれば、納得はできませんが理解はできる範疇だったのですが、UFS2.1の搭載をうたっていたHUAWEI Mate 9のサイトからその文言をこっそり削除。火に油を注ぐ結果となっていました。

Mate 9はすべての端末がUFS2.1を採用

まずMate 9の件ですが、全世界でUFS2.1採用の表示が復活しています。これについては、「混乱を避けるためにサイトから一時的に削除したが、すべてのMate 9がUFS2.1を搭載していることを確認した」とロイターに回答しています。

▲現在、サイトの表示は復活しています。

AndroBenchを使用した速度の確認で500程度しか出ておらずUFS2.0かも・・・というツイートをいくつか見ましたが、先の記事に挙げていた基準(300以下ならeMMC5.1、300~600ならUFS2.0、それ以上ならUFS2.1)はあくまでもP10での目安のため、Mate 9ならすべて500前後になるということなのでしょう。ちなみに私のMate 9は430.69MB/sでした。

対応が傲慢だったと謝罪

今回の件に対し、HUAWEIの上級副社長でモバイル部門責任者のRichard Yu氏は、UFSの深刻な供給不足のためにeMMCも採用したと述べています。スタッフに対して一連の対応が傲慢で顧客の信頼を得られるものではなかったというメールを送り、その内容をWeiboで公開しました。

メール中で、この件についてのフォローをするため「顧客聴衆タスクフォース」を設立したことを明らかにしていますが、購入済みのP10に対して、なんらかの補償や交換を行うかについてはまだ決定していないということです。なお、「私たちの行動で顧客の信頼を取り戻さなければならない」とも述べています。

どう対応するのが正しかった?

何度か書いていますが、「P10のストレージに単一の規格を採用するとはうたっていないので混在していても問題ない」という言い分は、ユーザーとして納得し難いものではありますが、理解はできます。HUAWEIの定めた基準をクリアしているなら確かに問題はないのでしょう。ただ、ベンチマーク等々の結果が簡単に拡散してしまう現状で、この言い分を通すのが難しいのも確かです。

ではどうするべきだったのか?は部外者がとやかく言う問題でもないのですが、すぐに思いつくのは下記の2点。

  • 供給不足になってもUFS2.1(最悪2.0も)で出荷できるだけにとどめておく
  • 多少減額してeMMC5.1搭載モデルをリリースする

どちらも難しいですかね。

(via Android Autority)
(source reuters)