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Android 8.1ではSIMフリー端末でも緊急速報が受信可能に、TCAが発表

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一般社団法人 電気通信事業者協会(TCA)がドコモ、KDDI(au)、ソフトバンク各社が提供する緊急速報「エリアメール」「緊急速報メール」について、Android 8.1向けに共通受信仕様を策定したと発表しました。

Android 8.1に各キャリアの独自仕様が盛り込まれる

各社のエリアメール(ドコモ)、緊急速報メール(au、ソフトバンク)は3GPPの規約に従ってはいるものの、各キャリアの独自定義を利用しており、他のキャリアのメール(というかメッセージ)は受け取っても表示はせずに破棄している状態。ちなみに気象庁から送信される地震警報や津波警報もETWSを利用(というか本来の利用方法)していますが、この部分は共通仕様となっているので多くのSIMフリー端末が対応しています。

ただ問題となっていたのがキャリアの独自定義のほう。この利用自体は3GPPでも認められた使い方らしいので何の問題もないのですが、各自治体が利用する避難警報やJアラートはこの独自定義部分を使っており、しかもその仕様は各社とも公開していませんでした。このため、他のキャリアの情報は表示できず、SIMフリー端末ではそもそも対応していません。

ところが、Android 8.1ではこのETWS部分に手が入り、日本の各キャリアの独自定義部分がマージされているそうです。

また、「びゅいびゅいびゅい、地震です」(擬音、これでいいのかわからないけど……)という聞き覚えのあるアラート音も登録されていました。普段あまり聞くことのない津波のアラート音も聞けます。

このことから、Android 8.1以降では、少なくともOSレベルで各社のエリアメール、緊急速報メールに対応すると考えて良さそうです。

あとはAndroid 8.1を採用するメーカー次第ではありますが、わざわざ削ったりはしないと思うので、少なくとも国内販売されるSIMフリー端末では問題はなくなりそうです。海外端末だとわからないですけど。

共通受信仕様の策定というより、Android標準へのマージ?

最初に発表文を読んだ時、どういうことなのかわからず、またAndroidに日本のローカル仕様が標準的に盛り込まれる可能性は低いのではないかと思っていたのですが、日本ローカルのAPN情報は標準に採用されているとの指摘をうけ、そういえばそうだなと納得した次第。

ところで、今回の発表、「共通受信仕様」を策定したというのとはちょっと違う気もするのですが、ほかに表現方法はなかったのでしょうか……。

(source TCA)