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Samsung、A4WP規格のワイヤレス充電を来年商用化へ

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a4wp

SamsungはA4WP(Aliance for Wireless Power)規格(磁気共鳴方式)のワイヤレス充電機器を2014年に発売することを目指し、チップやフェライトコアなどのパートナー企業の選定を開始したと韓国ETNewsが伝えています。

いまのところワイヤレス充電の規格としては、日本や欧州で普及しているWPC(World Power Consortium)のqi、北米で普及しているPMA(Power Matters Alliance)がありますが、両者はどちらも電磁誘導という方式を利用しています。「ファラデーの電磁誘導の法則」と聞くとなんとなく分かる人もいるのではないでしょうか。

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(図はTDKより) 1次コイル側に電流を流すことで1次コイルを中心に磁束が発生し2次コイルに近づけると磁束が2次コイルを通るようになり、その結果2次コイルに電力が発生するというものです。2次コイルに磁束を通さなければいけないため、両者の距離はかなり近づけなければいけません。

これに対して、A4WPのものは磁気共鳴方式というものを採用しています。

電磁共鳴

(図はTDKより) これは音叉の共鳴と同じ理屈で、送信側のコイルに電流を流すことで磁場を発生させ、その振動により受信側のコイルを共鳴させて電流を発生させます。

磁気共鳴方式(A4WP)は電磁誘導方式(WPC、PMA)に対して距離を長くすることができ、また複数の端末を同時に充電できるなどのメリットがあります。

Samsungは今年5月にリリースしたGalaxy S4にA4WPのワイヤレス充電を載せるつもりだったという話も載っていますが、これは本当かなぁ。A4WPの団体が立ち上がったのは2012年5月。規格のガイドラインを発表したのが11月なのでさすがにGalaxy S4に載せるつもりだったというのは無理がある気がします。

A4WPはSamsungとQualcommが中心メンバーとなっていますが、Qualcomm側は立て続けにWPC、PMAにも参加するなど最近は動きが慌ただしくなっています。A4WPを業界標準すべく、WPC、PMAとも互換を持たせたいと考えているという話も出ていましたが、この先どうなるんでしょうね?

ちなみに各団体の主要メンバーは下記のようになっています。

規格 WPC(qi) PMA A4WP
主要メンバー ノキア
ASUS
デンソー
ファーウェイ
ソニー
パナソニック
東芝
モトローラ
NEC
HTC
RIM
LG
PowerKiss
Samsung
Qualcomm
Verizon
LG
NEC
RIM
AT&T
ZTE
スターバックス
PowerKiss
Samsung
シャープ
ファーフェイ
HTC
NEC
Qualcomm
Samsung
intel
Qualcomm
HTC
LG
SanDisk

(via リンゲルブルーメン)
(source ETNews)