ことばの慣性の法則

思考の整理学を読み終わりました。ちょっと長めの5時間程度。ページ数はそんなにあるわけではないのですが、文字がびっしりなのと文体が古めかしいというかとても堅く、また句読点の入り方がいまひとつリズムに乗れない感じだったので読むのに時間が掛かりました。初版が1986年なので仕方がないと言えば仕方がない。ちなみに現在は32版でした。

文体こそ古いものの、内容は現在のlifehack系なものと遜色ありません。頭を創造的に使う為に記憶はコンピュータに任せる、メモをとる。とりあえず書いてみる(やってみる)。アイデアはしばらく寝かせてみる等です。

lifehacksとは関係がないかもしれませんが、特に面白いと感じたのは、アナロジーという章でことばと慣性の法則について考察している箇所です。

 ことばでも、流れと動きを感じるのは、ある速度で読んでいるときに限る。難解な文章、あるいは、辞書首っぴきの外国語などでは、部分がバラバラになって、意味がとりにくい。残像が消滅してしまい、切れ目が埋められないからである。
 そういうわかりにくいところを、思い切って速く読んでみると、かえって、案外、よくわかったりする。残像が生きて、部分が全体にまとまりやすくなるためであろう。

これは、妙に納得できました。読んでいてリズムに乗れる文章は早く読めているにも関わらず内容がよくわかる気がします。逆にリズムに乗れないもの(本書がそうでしたが)は、読んでいるというより文字を目で追っているという感じで内容が頭に入ってきません。そこを思い切って一気に読むようにすると(細かい意味はあえて無視)、全体としての内容はよくわかったりします。単語の意味ではなく、文章の意味を読み取るって感じでしょうか。

他にも「グライダー人間と飛行機人間」「倉庫と工場」など面白い比喩が載っています。20年以上前の本ですが読み続けられているのにはわけがある、そんな感じの本です。

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