ものを考える人

ものを考える人を読み終えました。時間にして4時間ほど。

表紙の副題に「頭をよくする生活」術 とありますが、頭が良くなるとか、仕事が効率的に出来るようになるとかそういう類の本ではありません(ちなみにこの副題、表装だけに書かれていて他にはどこにもありません。たぶん筆者はそんなことを考えて書いたのではないと思います)。

幸福な人生とは何か、成功とは何か、そうなるためにどうするべきか・・・ということに対する筆者の答えがここにあります。また、筆者の「読書」に対する愛情がひしひしと伝わってくる内容です。

「自助論」「努力論」「論語」「幸福論」・・・など等、古典と言われる書籍からの引用が多くそれらに対する筆者の考え方や解釈が分かりやすく説明されています。同時にこれら「古典」を読むことを強く勧めているのですが、無理にでも読むべきだという感じではなく、

古典というものには、長い歳月の中で多くの人に読み継がれ、磨かれてきた風格というものがある。

としたうえで、

何回も繰り返して読み、その繰り返しがその人にとって長期間続けられているような本なら、それはその人自身の古典と言ってもいいだろう。

というように自分の気に入った本を繰り返し読むことが大切だと書いています。また、「グルメな読書」という内容では、読書をする上での心がけとして次のように書いています・

読書の的確な方法とは何だろうか。それは、自分の境遇に率直に従った読書を心がけることである。自分の中に知的、精神的欲求がないうちは、いかなる名著をひもといても何も蓄積されない。逆に、もしその欲求があれば、何を読んでも心の滋養になる

こういうことを書く人は、(私の偏見ですが)漫画などを軽視・軽蔑する人が多い気がするのですが、筆者は

読む本は必ずしも古典や名著に限る必要はない。漫画でも童話でも、名著に劣らない価値を持っているものもある。

というように柔軟な思考の持ち主であることが伺えます。

とにかく、読み進めていくうちに、もっと本を読まなくてはと考えさせられる一冊です。

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